プレイバック少船〜青い絆(50・最終話)
さわやかな青空の大晦日、あの夏の沖縄の空と似ています。
とうとう、平成23年が暮れようとしています。
同じく、「第32回大分県少年の船」(平成23年7月27日〜31日)をふり返る『青い絆」も、
最終回となりました。
思い出がいっぱい詰まった少船が、来年にしっかりと受け継がれるように、
思いを込めて書きたいと思います。
最終話は、15分拡大版です。
5日目/7月31日
午後6:30
家族のみなさんが取り囲み、班ごとのお別れセレモニーが始まりました。
セレモニーの内容は、マニュアルには書かれていません。
円隊形の中心に、唇を固くかみしめたままの班長が立ちました。
その顔を、副班長や班員が見つめています。
ようやく、班長の口が開きました。
この時間が来るのを待ち望んでた人は、誰もいないのです。
とうとう、お別れのときが近づいて来たのです。
班長という大役を最後まで立派につとめてくれた班長さん、
どんなあいさつをしてくれたのでしょうか?
副班長さんは、班長をよくサポートしてくれました。
そして、小学生団員のみんなは、どんなことばで答えたのでしょうか?
笑顔で話し始めた班長を、笑顔で見つめる班員、
泣き顔の班長を見つめるのは、泣き顔の班員です。
どちらとも、輝いています。
どこからともなく、少船のテーマソングである「ともだちになるために」が聞こえてきました。
第2のテーマソングになった「それが大事」を歌う班もいました。
5日間の体験で得たもの・・・・たくさんあると思うけど、一番は「絆」です。
東日本大震災で被災した東北の子どもたちも、大分や沖縄の子どもたちと同じ時間を過ごし、
絆を深めました。
一人ではなかなかできないことだって、みんなで力を合わせれば実現できるんだ。
「絆」の大切さを知りました。
「ともだちになるために人は出会うんだよ」・・・「それが一番大事」なんですね。
夕焼けにそまる大在公共埠頭に、涼しい風が吹いてきました。
班ごとのお別れ式も、そろそろシメの時間です。
少年の船の成功を祝い、お互いの努力をたたえ、結ばれた友情を確認し、
そして再会を約束して投げた帽子は、大空に吸い込まれました。
家族のもとへ団員を引き渡し、すべての任務を終えた班長・副班長が集まりました。
同じ苦しみや喜びを味わったみんな、涙がこぼれたその顔は達成感に満ち溢れています。
不安いっぱいの出発の朝とは、まるで別人のように生まれ変わった中高生たちです。
午後7時、ふじ丸ともお別れです。
私は、出港するふじ丸の姿を初めて見ました。
とてもさびしいですね。初日に我が子を見送る家族のお気持ちがわかりました。
ふじ丸さん、今年も感動をありがとうございました。
いつまでも私たち大分県少年の「船」でいてください。
来年の夏も、この場所で会いましょう。
解団式後、全員で「みんな、元気」
最高だねっ
「第32回大分県少年の船プレイバック〜青い絆」
完
このブログを見てくださったみなさんへ、
長いお付き合いをいただき、ありがとうございました。
たくさんのコメントもいただき、更新の支えになりました。
私は、来年も乗船したいと思っています。
そして、何人かのスタッフとは、また同じ夏を過ごすことになるでしょう。
できれば、スタッフたちには引き続き、力を貸して欲しいと思います。
そして、班長、副班長、小学生のみなさん、
近い将来、一緒に少年の船に乗って、大分県を盛り上げましょう。
待っていますよ。
少船ブログは、これからも続きます。
みなさま、よい新年をお迎えください。