少船物語(第42話)
沖縄でお世話になったガイドさん
今年の夏に開催された、「第30回大分県少年の船の船」をゆっくりふり返る「少船物語」、いよいよ最終日のプレイバックとなりました。
この調子で行くと、第50話で完結しそうです。最後までよろしくお願いします。
「おはようございます。
8月3日(月)、大分県少年の船5日目、いよいよ最後の朝がやってきました。
団員のみなさん、ふり返ってみてください。
7月30日の朝、ドキドキしながらふじ丸に乗船したときのことを覚えていますか?
班長や副班長に注意されながら過ごしてきた5日間、
友だちとケンカしたり、はげまし合ったりしながら、ようやくここまできました。
さあ、今日は最終日。
これまでの研修の成果をためす時です。
何も言われなくても、自分たちで行動できる姿を、リーダー、班長、副班長さんたちに見せてあげてください。
では、今日も思い出いっぱい作れるようにがんばりましょう。」
これは、毎朝恒例の、「朝の放送」で、私がしゃべった内容です。
起床時間になると、生活係のリーダーさんが交代で朝の放送と音楽を流します。
話す内容や流す音楽は、リーダーさんが自分で考えています。
私が運営委員長になった第28回から、最後の朝だけは、私にその担当をゆずってくれています。
班長会議やスタッフ会議では私もいろいろとお話をしますが、団員全員に対して話すのは、5日間の中で、この時間しかありません。
生活係さんの気配りに感謝です。
この放送で流した音楽は、2曲あります。
1曲目は、ヘキサゴンオールスターズの『泣いてもいいですか』でした。
最終日だったので、少し切ないBGMもいいかなぁ〜って。
これを部屋で聞いた富山リーダーは、涙が流れたそうで、
「ジョーさん、この曲はないッスよ〜」となげいていました。
2曲目は、ラジオ体操の代わりに、『めじろんダンス』。
ねとぼけた体や頭でしたが、団員のみんなは部屋や通路で踊っていました。
みなさん、部屋では静かにしましょうね
みんなが起きたとき、ふじ丸は種子島沖を通過中でした。
朝からするどい陽射しが、船内に射し込んでいます。
前日の夜は多少のゆれがありましたが、この日はまたおだやかな海。
600人の団員は、最後の思い出作りに動き始めました。
大分では、ご家族のみなさんが、「今日、帰って来るんだ〜」と楽しみにしておりましたが、
ふじ丸では、「あぁ〜、大分に着かないでくれ〜」と、少船の終わりを残念に思う団員の姿がありました。
つづく・・・