少船物語(第48話)
おぉ〜、今日は、チョ〜寒かったねぇ。
雪も降ったし、明日も降りそ〜
今日は、来年1月上旬から「青年海外協力隊」の隊員として2年間、パラオという国で活動を行う、第29回少年の船リーダーで乗船した佐藤さんと会いました。
第30回少年の船前泊、激励に来てくれた佐藤リーダー(左下)
大分県青年海外協力協会のHP(12/14 県庁訪問の様子)
http://ooca.org/archives/93.html
若いうちに自分の可能性を確かめたかったという佐藤さん、青年海外協力隊の隊員になるには、自分が活動できるジャンル(職種)と、世界各地からの要請内容が一致しなくてはならず、採用試験や2ヶ月にも及ぶ研修(研修施設でのかんずめ)をこなさなければならず、先週、やっと長野県での研修を終えて大分へ帰ってきたそうです。
そして、正月明けにパラオへ旅立ちます。
現在でも測量や土木関係の仕事をしている佐藤さんは、パラオで測量技術の指導普及を行うということです。
そんでもって、パスポートを見せていただきましたが、私たちが持ってる紺色や赤色とはちがって、深緑色なんですね。(写真では色がわかりにくいけど)
よく見ると、「日本国 公用旅券」と表示されています。
国の仕事としての海外渡航・滞在ということですね。
少船スタッフの仲間が、世界で活躍してくれることはとてもうれしいですね。
2年間は帰ることができないそうですが、ぜひ若い力をパラオで爆発させて欲しいと思います。
できれば、3年後の少年の船(つづいていれば)、戻ってきてほしいですね。
さて、「少船物語」は、第48話となりました。
8月3日(月)・5日目。
ふじ丸は、大分市の臨海工業地帯を左手にながめながら、ゆっくりと大在公共ふ頭へ近づいています。
その大在港の空模様があやしくて、当時のブログには、お迎えに来ていただいた家族の皆さんからのお天気情報がどんどんコメントされていました。
「晴れてくれ〜」と、団員の誰もが祈っていたのは、言うまでもありません。
ふじ丸のホールでは、気分を入れ替えて、「少船お別れ会」が始まりました。
団員代表の23班・南君と、10班・小林さんがお礼の手紙を読み上げました。
続いて、後藤団長が団員600人に向けて、今回の5日間の努力をほめたたえました。
この経験を、これからの人生に大いに活かしてほしいと思います。
これが終わると、団員たちは部屋に戻って下船の準備を始めました。
スタッフはホールに残って、一つの円を作りました。
少年の船の事前研修も含め、円隊形になるのはこの瞬間だけです。
私たち第30回大分県少年の船スタッフの「解団式」です。
後藤団長、城井顧問、山田顧問、井参与、戸田副団長からそれぞれねぎらいの言葉をいただきました。
もう、この仲間で船に乗ることはないんだなぁ〜と思うと、私も団員と同じように、大分に着いてほしくないと願っていました。
その後、それぞれの係ごとに解散をしました。
さぁ、最後の仕事。
600人全員を無事に親元へ引き渡すこと。
午後5:30
ふじ丸は大在公共ふ頭へ着岸しました。
船内の窓からは、色とりどりの傘の花が咲いています。
ガ〜ン 雨、降ってるんかい
でも良く見ると、港で手を振ってる県庁のスタッフは、傘をさしていない。
「よしっ、解団式は、予定通り実施する」
どうか、雨よ、降らないでくれと祈りながら、下船開始の合図を出しました。
「ただいま」